派遣社員さん
正社員さん
➡派遣業界のブラックリストとは
派遣業界にブラックリストは存在します。
ブラックリストとはいえど、実際に黒い本にリスト化された個別の情報が掲載されている物ではありません。
全てデータで保存されているリストの事です。
大手の派遣社員になると実際に登録されている派遣社員のデータは数万人(過去の登録を含む)にもなります。 実際に私が働いていた派遣会社でも約1万人の登録者がいました。
その人達の個人情報が派遣会社のデータベースでリスト化されていますが、その中でも業務上で【少し問題あり】と認定された人物にはリスト上の【要注意人物・問題あり】をチェックする事で、その人物が次回の仕事探しで再申込があった際などに【この人物は要注意ですよ】の注意喚起が社内で共有出来るシステムになっています。
チェック項目以外にも備考欄を設け、その派遣社員がブラックリストに掲載された理由などを書き込みます。
記入例:バックれて音信不通
このブラックリストに登録された人物から「仕事を紹介してほしい」との申し込みがあった場合には、正直言ってあまり仕事を紹介したくないのが会社の本音です。
そんな時は、単発での仕事や(ブラックリストの人に長期での仕事は無理)、少し遠方の仕事で通勤が不便な仕事を紹介したり、あまり労働環境がよくない苛酷な職場を紹介したりして、本人自から仕事を断るように誘導する場合があります。 もしくは最初から断る事もある。
やはりブラックリストに載ると言う事は、職場で何かしら問題を起こした人や、問題を起こす可能性が高い人になる。
派遣会社としても、そのような問題がある派遣社員を労働者として派遣する事が、会社の信用を著しく落とす原因になっているので、問題のある人物を避ける事は至極まっとうな対処になります。
➡ブラックリストを派遣業界で共有している訳ではない
ブラックリストが実際に存在する事は先にお伝えしましたが、この業界内でこのリストが共有されてるかどうかはまた違う話になります。
各々の派遣会社が独自で自社で雇用してる派遣社員のブラックリストは持っていますが、それを派遣業界のグループ全体では共有していません。
だからAの派遣会社でブラックリストに載っていても、Bの派遣会社ではそのデータが反映して無いので特に仕事が紹介されないといった事もありません。
もし自分が以前の派遣会社のブラックリストに載っている可能性があるのであれば、違う派遣会社で仕事を探せば問題は解決します。
ただし一度でもブラックリストに載ったという事は、あなた自身の社会人としての日頃の立ち振舞いに問題ありと言う事を意味しています。
だからまずはあなた自身の行動や、仕事に対する姿勢自体を今一度見つめ直さない限り、新しい派遣会社で働いても再度ブラックリストに載ってしまい、それを繰り返すと最終的にあなたが働ける場所が無くなってしまうと言う事です。
いまの派遣業界ではブラックリストが共有化されていませんが、今後派遣社員の質向上を名目に、情報の共有化の可能性もあり得ます。
そうなってしまうとブラックリストに載ってしまったら今後働く場所が無くなってしまい、最終的に自分の首を自分でしめる事になるんです。
➡ブラックリストに載ってしまうのはこんな人達
私が担当してた派遣社員にもブラックリスト入りした人達は沢山いました。
例えば下記で紹介している人達は安定のブラックリスト入りとなりました。
派遣会社によってはブラックリスト入りの為のシステム表があります。(これやったらブラックリスト入りの基準表)
ブラックリスト入りは、それを判断する担当者のさじ加減もありますが、どの派遣会社も大体その基準に従ってブラックリスト入りの判断を行っています。
☑面接ブッチギリ
☑いきなりの音信不通
☑社内での喧嘩等
☑警察で御用
☑休みが多い
☑早退が多い
☑遅刻が多い
☑職場の上長から注意喚起
(あの派遣さん仕事覚えない、無理だよ…等)
☑他の派遣社員の評判が悪い
このようにブラックリストに掲載されるには段階がありますが、【厳重注意】を行った後に改善が認められない場合はブラックリスト入りとなり、その場合は次回の更新は行いませんし、場合によっては辞めて頂いています。
➡ブラックリストに乗ってしまったら
ブラックリストに一度載ってしまったらそれを消すことは出来るのか?
基本的にブラックリストからは消えません。
ブラックリスト登録は、派遣社員の担当の管理者が判断し、管理者から依頼されたシステムの担当者がシステムにログインし、その対象の派遣社員のデータベースを修正するのだけど、
問題ありと判定された派遣社員が、その後心を入れ替えてまじめに働いたとしても一度登録されたブラック情報を消す依頼自体が私の派遣会社には無かった。
何故かと言うと、そもそもブラックリストの載った派遣社員は、そのまま会社を辞めてしまうので、ブラックリストに載ってしまった派遣社員が不名誉を挽回する機会が無いんです。
挽回する機会が無いという事はそのままブラックリストに掲載されたままと言うことになります。
だから半永久的にブラックリストに登録されたままの状態になってしまう。
例えば自己破産などは、破産認定出た後に大体7年程度で各金融情報紹介の中のブラックリストから除外され、新たに貸し付けが出来るようになるのだけど、派遣業界は違います。
そのまま派遣会社のブラックリストに載ったまま半永久的に保存されるという事です。
あとは他の派遣会社で仕事を探すか、アルバイト人生で終わるか、正社員として転職するしか方法が無くなるという訳です。
➡まとめ
派遣会社都市伝説だったブラックリストは実際に存在する。 だけどそのブラックリストは業界全体でのリストでは無く、会社単体で管理しているリストになります。
だから派遣会社からブラックリストに登録されたとしても他の派遣会社で仕事を紹介してもらう分には何も影響が無いんです。
そしてよほどの事でもない限り、一度登録されたブラック情報を消す事は難しいんです。 一度失った信用を取り戻すのは難しいと言う事。
だから派遣社員だからといって、社会人として逸脱する行為をしてしまうと結局自分で働き口を狭めてしまい。 最終的には路頭に迷う人生を送ってしまうきっかけになりかねないんです。